ジョルジョーネにふられ、グラッパに酔う
昨夕ヴェネツィアに到着し、日が暮れるまでそぞろ歩き。今日の早起きはちょっと大変でし
たが、ヴェネツィアから列車で1時間のところにある、カステルフランコ・ヴェネトへ行ってき
ました。このヴェネト州の小さな町はなんといっても、ヴェネツィア派の画家ジョルジョーネ
が生まれた町として有名ですが、私のお目当ても大聖堂にある彼の祭壇画です。
地図がなかったので駅前からまっすぐ歩き、尋ねながら美しい塔をくぐってチェントロに到
着。小さな町なので、ドゥオモもすぐに見つかりました。うっかりしていましたが、日曜日の
今日は11時30分までミサが行われるため、ミサ中はツーリストは中に入れません。なので
先に隣にあるカーサ・ディ・ジョルジョーネの美術館へ行くことに。ここで大聖堂の祭壇画の
由来を知り、昨年行われたジョルジョーネ展のビデオを観て、ジョルジョーネに帰属するフ
レスコ画も観て、さて大聖堂へ!と向かうとまだミサが続いています。
同じく祭壇画が目当ての年配の御夫婦3組と一緒に外で待ち、奥様の一人が何度も覗い
ては、今説教をしているからまだまだだとか、バーチョの交換が終わったからきっともう
すぐ終わるだろうと報告してくれます。でも大聖堂閉館の12時を過ぎてもミサは終わらず、
中では大きな拍手が起こっていたので、何か特別な日だったのかもしれません。
そして1時間以上待った末、中に入ると、礼拝堂の格子扉は閉められ、照明も消えていま
す。ご主人の一人が聞きに行くと、今日はみせられないと。皆あきらめきれず、別の男性
に話をしに行ってもやはりダメ。『折角日本から来たのにね』と肩をたたいて慰められまし
たが、やっぱり観たかったなぁ。。。
こういうことはイタリアではよくあることなので仕方ないのですが、今日は格別に残念で、そ
の後町歩きをする気分になれず、一杯のスプリッツでリフレッシュし、カステルフランコの
町をあとにしました。そして再び列車にのってバッサーノ・デル・グラッパへ。ここは美しい
グラッパ山をのぞむコペルト橋と、蒸留酒グラッパで有名な町。私が到着した時間はお店
も教会も全てお休みで、昼食を食べるところを探しながら、駅から歩いていると結局いいお
店がみつからず、すぐに橋にたどり着きました。
この橋の袂には、グラッパの製造会社ナルディーニのお店があります。すっかり出来上が
ってフラフラになっている若い男性の姿も見られ、ぐいぐいグラスを開けている女の子に
声をかけて『何?私のこと知ってんの?私はあんたなんか知らないわよ』と全く相手にされ
ず。いやぁ強いわ。
私もここで、アペリティーヴォを飲み、お土産用のグラッパを試飲。これがからっぽの胃に
流れ込み、軽く酔ってしまいました。お兄さんに箱に詰めてもらったグラッパを、『頑張って
持って帰って!』と、ドンっと渡され、これはもう真っ直ぐ帰るしかないか。ということで、美し
いと言われる橋の外観も観ず(一応渡った)、教会も美術館も観ず、そのままヴェネツィアへ。
まぁ、こういう日もありますよね。
ヴェネツィアのレジデンスに荷物を置いて、大型客船が目の前を通るザッテレの岸を少し
お散歩。ここ数日は北にいるからか蒸し暑さがなく、風を冷たいくらいです。
それにしても、今日は残念続きでしたが、また次回の楽しみにとっておくとして、お天気に
恵まれたので良しとしましょうか!
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あのね。 BBは「バッサーノ・デル・グラッパ」に行って
グラッパを飲みたいのよ。
この願いだけは、却下されるの。
いつか友人と一緒に行って、ワイン、ビール、グラッパのハシゴをしなくては!
投稿: BB | 2011年7月 5日 (火) 20時40分
BB様へ
橋のたもとで飲むグラッパは格別でしたよ~
JJ様、景色も素敵ですので是非!
今回はかなり暑かったので、ビールをたくさん飲みました。
イタリアも結構地ビールがあって、これがまたかなり美味しいんです♪
ハシゴの夢、是非叶えてくださいませ~
投稿: risonetta | 2011年7月 6日 (水) 02時07分